2009年5月1日。チャンさんと岩手の北上山中にやって参りました。
 
 
北本内の某支流です。けっこう登ってきました。釣り人の会話は少ないものです。いや決して単に疲弊しているわけではありません。
 
 
 
入渓ポイントに降りてきました。
 
 
 
チャンさんはエサ師です。仕掛けを用意して魚がいるかアタリをみてくれました。

 
 
若葉の緑が、微妙に色彩を変えて山々に吹き出していました。
早春のやわらかい光に包まれています。
 

 
まだ川は雪代(雪解け水)が入って流れも速く、冷たかったです。
水温は5度ぐらいだったでしょうか。
岩魚が居付きそうなポイントはパラシュート・ダン、アダムス、CDCカディスなどで叩きまくりましたが、流れ下るフライに何も起こらず。
上流の堰堤まで釣り上がって、ついに一匹も反応がありませんでした。


 
新緑の林の中。おそらく今は放棄された庭園のようなスペースがありました。老いた大樹の下でおにぎりとお茶を広げて休憩。


 
落差のある大淵にチャンさんが案内してくれました。
 
 
ドライフライには全く反応セズ。ニンフ、ウェットもダメ。なぜだ。
 

 
チャンさんがエサの落とし込みで見事イワナを釣りました!素晴らしい天然のイワナ。さすが日本焚き火協会。

 
 
・・・でも退渓は垂直に切り立った崖を登るという(笑)。
左端に見えるのが野人チャンさんです。落差10m。7合目で後悔しましたが、下を見れません。生木を掴みながら三点支持なんていうクライミングしてしまいました。初日からハードコア・・・


 
 
その夜、秋田県入り。由利本庄市にあるチャンさんのご実家にご厄介になります。ご両親様にお世話になりっぱなしでした。
お父様は恐ろしく酒が強く、また恐ろしくチャンさんにそっくりでした。震える程楽しい方でした。蛙の子は蛙なのだなと。 
 
 
翌日。鳥海山系の川へ。雪代ガンガン。ヤな予感。

 
雪もガッチリ残ってます。
 
 
名峰、鳥海山。


  
地元の達人二人(チャンさん一族)が、ポイントに案内してくれました。
達人Aおじさん『鳥海山の川の魚はデカイのしかいねえがら。』
おお〜!
 
 
達人Bおじさん『ここはクマ、出っからよ。コレ持って鳴らしてな。』
ば、爆竹・・・
 

 
達人お二人『ここで釣れねがったら、モグリだ。』
・・・もう魚より熊が見たくなってきました。


  
北国の遅い春が長けていく。
魚はスレているのか、恐ろしく気難しいのか。流したフライは花びらと共に、儚く流れて行くのみでした。そんなバカな。でもこれがボクの今の実力なんだと思います。


 
エサ師が、最後の最後でガンガン瀬からイワナを引きずり出しました。

 
 
なかなかの良型です。二人ともボウズじゃなくて良かった〜
 

 
 
 
「法体の滝」というところに案内してもらいました。
こ・・・ここは・・・!!!

 
 
映画『釣りキチ三平』のクライマックス、「夜泣き谷」ではないですか〜!! 

  
 推定150センチ。


 
この上がポイントなんだそうです。 
 

・・・。



 
でも足を滑らせたら人生終わるので、大人しくやめときます。

 
 
  
この夜は、お父様が郷土芸能を披露して下さいました。


 
地元の達人おじさんが釣ってきて、ご自分で薫製にしたヤマメ。
肉を噛むとはずむような歯触りがあって、濃く舌に残る絶品でした。  

 
山菜はお母様がたくさん、食べきれない程出してもらいました。ご好意に甘えて、ウド、コゴミ、コシアブラ・・全部たいらげてしまった。
これらにビールが良く合って、毎晩宴会のよう。


 
本当に素敵なご両親の、暖かさに触れた旅だったと思います。
だからなのか、ついに釣れなくても心は満ち足りた旅となりました。
 

 
 
  
お父様は釣れなかったことを残念に思われたのか(だとしたらそんな顔をしていた自分が失礼だったのだが)、地元の「釣りキチ三平電車」を見せてくれました。

 
きっと、この秋田の町にまた訪れると思う。
 
 
「穏やかに生きることを学べ」
(アイザック・ウォルトン『釣魚大全』)


 
チャンさんのご両親、チャンさん、パー子さん。
ずいぶんお世話になってしまいました。ありがとうございます。
感謝を込めて、またお伺いします。

 
 
おみやげは、三平くんのストラップ。釣れるお守りにしよう。